【社会人留学について】想定されるリスクとリターンをしっかり考えよう

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仕事から離れなければいけない社会人留学。
退職して留学する場合に、留学中はお金との戦いにもなりますし、留学後は職探しをしなければなりません。
また昨今の英語熱もあり英語力のあるビジネスマンも増加し、外国人採用も頻繁に行われているため、「留学してきました」だけでは評価してくれる企業も少ないのが事実でしょう。
そのため、留学のコストに見合うリターンが帰国後にあるのかよく考えなければいけません。
就職の観点からリスクもつきまとう社会人留学ですが、留学の仕方によってはリスクもカバーでき、しっかりとリターンまでついてきます。
本記事では社会人が留学するにあたり、何を準備してどう動くべきなのかを説明していきます。
留学準備について
留学自体が適切な判断かしっかり調べよう
【なんとなくのあこがれ】で留学を決めてしまわないよう、自身にとって留学が最適なのかしっかり調べましょう。
そのためには、留学エージェントの話だけでなく、実際に留学経験のある方を見つけて情報収集してみてください。
今ならSNSやネットがあるので、個人の体験談ブログを見つけてその方にコンタクトを取るのもよいでしょう。
また、留学予備校などが主催する留学フェアなどで情報収集するのも手です。
その他、語学留学を検討されているのであれば、実際にプチ留学などで現地に行ってみて自身に留学が合うか試してみるのもよいでしょう。
たとえば英語を勉強したいのであれば、フィリピンなどで1週間でも受け入れてくれる学校がありますし、中国語を学びたい場合でも、中国で同じように短期で受け入れてくれるスクールがあります。
留学費用を準備しよう
私費で留学する場合はお金との戦いが待っています。
せっかく留学したのに現地でお金がないと、やりたいことができずに終わってしまい、不満足な留学となってしまいます。
銀行によっては留学のための教育ローンがありますが、社会人であればなるべく借りるようなことはせず、仕事で貯めたお金で行くなどするとよいでしょう。
その他にも大学、大学院に行く場合は大学が用意している奨学金や、行き先の国が用意している奨学金もありますので、ぜひとも活用してください。
奨学金は交渉して何とかなる場合も
行く大学によっては豊富な奨学金を用意していて、交渉次第では大学側から「学費の◯◯%奨学金を出します」みたいな話にもなります。
聞いた話ですが、コロンビア大学MBAに決まった日本人の方が、MBAの学部長のところまで行き、英語のスコアが最低レベルにも関わらず「奨学金を学費全額出してください」とお願いして、本当に学費がタダになったケースがあるそうです。
私も英語の成績が悪いにも関わらずその話を聞いて、香港中文大学MBAで同じようなことを試みたところ、英語の「学費の30%奨学金+寮に住む権利」をいただきました。
奨学金の交渉なんて意地汚いと思われるかもしれませんが、留学はお金との戦いであることを忘れないでください。
留学期間はどれくらいがよいか
何を勉強するのかにもよりますが、社会人で留学する以上、短い期間で最大限の成果を出すような留学がよいでしょう。
あまり長く留学していると、実務に空白ができるのとあわせ、資金も底がついてきます。
それに、留学も長期化するとマンネリ化してきます。
留学先で周りを見ていての感想ですが、語学留学なら3~4ヶ月、大学院留学なら1年くらいがちょうどよいでしょう。
もしくはマンネリを防ぐためと経験を積むという意味では、留学しながらその国でしか学べないおけいこ、NPO活動、インターンを行うというのも一つの手です。
留学場所はどこが良いか
個人のやりたいことにあわせて留学先を決めるとよいですが、社会人留学したことで目立つ存在になりたいのであれば、アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ等の皆が知る場所ではなく、あまり日本人が行かない先に留学してみるのも手でしょう。
正直なところ、英語ができて欧米の高学歴の学位を持つ方は結構多いため、そんな中でアジアなどに留学することで、就職する際に目立った存在になるケースもあります。
また、シンガポール、香港、中国の一部教育機関などに留学すると、授業は英語ですが、外で中国語を学ぶ機会にも恵まれますので、本人の頑張り次第では英語と中国語ができるビジネスマンになれます。
留学後のキャリアについて
あなたが不安になるのは、留学後の職探しかと思います。
せっかく社会人留学したのに職がないし、どこの会社も評価してくれない
といったケースは時折ありますが、そうならないためにも以下4つの対策をご参考ください。
留学する前に今の仕事で思い切り成果を出す
転職中に面接官が確認したいことは、留学時代の経験よりもその人の歩んできたキャリアであることが多いです。
そこで社会人留学を考えているのであれば、圧倒的な成果を今の職場で出して海外に羽ばたきましょう。
そうすれば、留学後に帰国してもチャンスの間口が広がります。
語学学校ではなく、大学で学位を取る
企業は語学学校で勉強したことよりも、海外で学位を取った人を評価する傾向にあります。
例えばMBAなどはその一つで、企業によってはMBA採用という通常の転職枠とは違った採用方式を取っている場合もあります。
そのため、できるのであればなるべく学位を取る形での留学をお勧めします。
留学は若いうちにするほうがよいか
留学しなくてもそうですが、一般的には28歳までの若いうちに留学した方が就職先の間口は広いです。
しかし例外もあり、35歳~40歳手前の方でもしっかりとしたキャリアを積まれた後にMBA留学し、帰国後に希望のキャリアを歩まれる方も見かけます。
また、私の場合は33歳で留学し、帰国後しばらくして35歳で転職活動をしましたが、未経験でかつ語学が活かせる採用先は、選ばなければたくさんありました。
しかも留学する前に転職活動していた際と比べ、海外系の案件が格段に増えた気がします。
留学中は本気で勉強しよう
留学することが目的になり気が抜けてしまい、勉強をサボる社会人留学生を見かけることがあります。
よく考えてください、周りはあなたが遊んでいる間に一生懸命仕事をしています。
せっかく掴んだ留学の機会なのですから、思い切り勉強してください。
その経験が必ず転職活動で活きます。
まとめ
「別に語学が出来なくても働き口はたくさんあるのでは」
「今の職場でもある程度の給料ももらえるし、わざわざ留学へ行く必要はあるのか」
留学を考える際にこのような意見が交差し、留学したいけど二の足を踏むケースがあります。
では留学するリスクなどに目を向けすぎて、やりたいことをやらずに一生を後悔する方が良いのでしょうか?
留学におけるリスクには前もって準備し、留学中も真剣にやりたいことに取り組めば自身で回避できると思いますし、私の周りで、本気で留学に向き合った方で不幸になられた方はいません。
たとえば10数年のキャリアで国内でしか働いたことがなかった36歳の方は、MBA留学後に起業されて、アジアを中心に世界を飛び回り理想のキャリアを描いてらっしゃいます。
後は本当に留学しないことで人生に悔いは残さないのか、よく考えてください。
人生は一度きりです。
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