北朝鮮レストランで中国語が勉強できる!?【検証済み】

ネットなどで見かける北朝鮮レストランって何?
日本人も入れるレストランなの?
など、一見謎に包まれたかのように見える北朝鮮レストラン。
実は、中国に限って言えば、中国語を勉強するのに良い場所だったりします。
普通に考えて、中国語を勉強するのに北朝鮮レストランって関係ないでしょ?と思われるでしょう。
そこで当記事では、中国などで複数の北朝鮮レストランを訪れた筆者の体験談をベースに、中国語学習=北朝鮮レストランの理由を徹底解説します。
※一応断っておきますが、政治的なことはよくわかりません。日本国の立場を尊重していますし、私の意見がなにかの形で然るところで役立てばと思います。
北朝鮮レストランとは?
北朝鮮レストランとは、北朝鮮政府が運営する、もしくは現地企業と合弁で経営するレストランです。
日本とは国交がないため、北朝鮮レストランは国内にはありません。
しかし世界中を見ると、東南アジアを中心に北朝鮮レストランは点在しています。
例えばですが、中国、ロシア(ウラジオストクなど)、ベトナム、カンボジア(プノンペンなど)、タイ(バンコク)、ネパール、UAE(ドバイ)などの国々に存在しています。
※最近は閉店しているケースもあるので、興味のある方は事前に店があるか調べましょう。
北朝鮮レストランと韓国レストランの違い
基本的に料理の中身はほぼ同じですが、辛口の韓国料理店と比べ、北朝鮮レストランのほうが味が薄いというのが印象です。
また、店にもよりますが18:00~20:00くらいから、ウェイトレスが顧客対応もしつつ、朝鮮舞踊ショーであったり歌を披露してくれたりします。
歌のジャンルですが、北朝鮮のヒット曲を歌いながらも、お店がある現地の曲を歌ったりします。
ただ、お店によっては日本の歌曲を披露してくれることもあるそうです。
北朝鮮レストランでの写真撮影について
写真撮影を禁止する店もありますので、写真を撮りたい際はお店のウェイトレスに確認を取りましょう。
北朝鮮レストランで働いているウェイトレスについて
働いているウェイトレスは、誰でも北朝鮮本国から来れるわけでもなく、容姿端麗、親が朝鮮労働党のお偉いさんなどという方が働きに来ます。
また、年齢はだいたい22〜25歳くらいで、3年くらい海外の北朝鮮レストランで働いて、後に帰国するのが通例だそうです。
出身校は平壌商業大学、平壌音楽学院から来るケースがほとんどで、実家も平壌という女性がほとんどだそうです。
なぜ中国の北朝鮮レストランで中国語の勉強を?
勉強熱心な北朝鮮のウェイトレス
ここからが本題なのですが、北朝鮮レストランのウェイトレスは商売熱心なため、非常に勉強熱心です。
そのせいか、積極的にお客さんに話しかけて語学を上達させようとします。
彼女たちの中国語のレベルはHSK6級、もしくはそれ以上のレベルの人たちが働いている印象です。
発音も上手で丁寧に話すので、意外と彼女たちの中国語が聞き取りやすかったりします。
北朝鮮ウェイトレスの中国語勉強法
あまりにも中国語が上手なので、どうやって中国語を勉強しているのか聞いてみたところ、
・複数ではなく、一冊のテキストを仕事の空き時間、もしくは休憩中に勉強する
・覚えた内容をお客さんとの会話で活かして、中国語をさらに磨き上げる
この2点を徹底的に行なうそうです。
中国の語学学校にも行かず、ただテキスト1冊を熱心に勉強して積極的に顧客に声をかける。
非常に安上がりでシンプルな勉強法です。
以前の私のように、教材コレクターになりがちな方にとって、非常に参考になる勉強法でしょう。
中国にある北朝鮮レストラン
世界中を見ても中国に北朝鮮レストランが一番多く存在し、北京、上海、丹東、大連、集安、長春、瀋陽、ハルピン、延吉などにお店があります。
地名を見ての通り、主に中国の北方にお店が集中しています。
おすすめの北朝鮮レストラン@中国
北京玉流館
平壌にある冷麺の名門、玉流館の海外一号店です。
そのせいか、店内も豪華で、夜のショー、食事も質が高い印象です。
さらにはウェイトレスも積極的に話しかけてくれる人が多く、
中国語を勉強し、北朝鮮のことを知るには良い機会でしょう。
代金はたくさん食べても一人150元(2,600円前後)くらいです。
場所は北京の地下鉄・望京西駅から徒歩7分の場所にあります。
綾羅島(北京)
朝鮮語でルンラドと呼ばれ、平壌にある大同江の中洲の名前を採ったレストランです。
ここは焼き肉がメイン料理ですが、同じくウェイトレスが気前よく話しかけてくれるので、学んだ中国語をトライするには良い機会です。
代金は同じく一人150元(2,600円前後)くらいです。
場所は北京の地下鉄五道口駅から、タクシーで5分くらいの場所にあります。
中国にある北朝鮮レストランの特徴
北朝鮮レストランには美女が多い
どの北朝鮮レストランもそうですが、ほぼ例外なくウェイトレスは美女ぞろいです。
そしてただ美女というだけでなく、素朴、純粋、姿勢が良い、礼儀正しい、そして清潔というのが印象です。
北朝鮮レストランの料理は美味しい
好みによるかもしれませんが、北朝鮮のほうが韓国より辛くなく、日本人に合うでしょう。
そして、北朝鮮レストランでのおすすめ料理は平壌冷麺と大同江ビールです。
日本では味わえない格別の味です。
北朝鮮レストランではサービスが良好
テキパキ無駄なく働くのにあわせ、細やかな気配りができるウェイトレスが多く、非常に教育がなされています。
たとえば食事の途中で料理が冷えたら、こちらが要求してなくても調理場で温め直してくれることも。
また常連になればビールをサービスしてくれたり、非常に感謝の意を示してくれたりと、おもてなしの心がしっかりしています。
余談ですが店内はどこも清潔で、中国のぐるなび的なサイト『大众点评』でも基本、高ランクに位置しています。
もちろん、お店によってはサービスが普通の店もありましたので、一意見として了解ください。
北朝鮮のウェイトレスは物覚えがよい
何よりびっくりしたのはウェイトレスの物覚えのよさです。
2ヶ月振りに行った北京の北朝鮮レストラン(綾羅島)では、その時に対応してくれたウェイトレスが、こちらがどの座席に座っていたかまで覚えていました。
また、北京玉流館では、1ヶ月前にとあるウェイトレスと話した内容をこちらが忘れていて、『それ、以前に話しした内容でしょ?』と冗談交じりに怒られる始末でした。
中国の北朝鮮レストランは危険?
昨今、日朝関係の問題から北朝鮮レストランに行くのは危険なのでは?という声も聞こえますが、こと中国においては日本人が危険な目にあうことはまず無いでしょう。
もし万が一が北朝鮮レストラン内でおこってしまえば、中国・北朝鮮・日本を交えた国際問題に発展しかねません。
なので、日本人だからといって危険な目に合うことはなく、むしろ一顧客として丁寧に対応してくれるでしょう。
もちろん、政治的な話を相手にすると、険悪なムードになるので絶対に避けましょう。
北朝鮮レストランではいかがわしいことはあるのか?
ここについては、ネット上で諸説がありますが、個人的意見としてはまずあり得ないと考えます。
話した印象として、だらしなさもなく、礼儀正しい、純粋、そして知性があるウェイトレスばかりですし、むしろ男性にスキを与えることもありません。
さらには中国当局も目を光らせている中、レストラン内外でいかがわしい行為は行えないでしょう。
まとめ
(対岸は北朝鮮 中朝を結ぶ橋@中国・丹東市)
日本人にとって情報が無い分、謎のベールに包まれた北朝鮮。
しかし、中国語で会話ができるのであれば、中国の北朝鮮レストランで、普通に北朝鮮出身のウェイトレスと会話が楽しめます。
さらにはあわせて中国語も上達させることも可能です。
北朝鮮レストランに行くのは賛否両論があるかもしれませんが、中国語の習得に熱心で、顧客満足を満たすために立派に業務をこなすウェイトレスの姿は非常に勉強になりました。
そして何よりも、職業も国に決められ、移動などの自由がない中、与えられた環境でベストを尽くす北朝鮮の方々の勤務態度には感動するしかありません。
両国共に関係が良いとは言えない中、たとえ相手が何人であろうと、学ぶべきところは学ぶという姿勢で有り続けるのがよいでしょう。
日本人という立場上、両手を挙げておすすめできるレストランでないかもしれませんが、一情報としてご参考ください。
北京語言大学近くにも、いくつか北朝鮮レストランがあります