MBAとは?取得のメリットとデメリットをMBAホルダーが徹底解説

目次
会社の先輩がMBAを取得したって聞いたけど、MBAって何?
そもそもMBAって何するところ?
などと、漠然とMBAが気になっている方もいらっしゃるでしょう。
当記事ではそんなあなたに向けて、MBA取得のメリットとデメリットを徹底解説いたします。
アジアでMBA――もっと気軽に、もっと成長できる場所へ
※香港中文大学MBAの先輩の著書です。アジアMBAを検討の方はご参考にどうぞ
MBA取得すると資格がもらえる?
MBAを資格と思っている方がいらっしゃいます。
MBAとはMaster of Business Administrationの略で、経営学修士の事を指し、資格というわけではありません。
つまり【MBA取得=経営大学院の修士課程を修了し、学位を授与される】となります。
MBAとは何するところ?
ではMBAで何を学ぶのか?という点ですが、会計、統計、マーケティング、ファイナンス、経済など、経営に必要な科目を必須として学習します。
そしてアントレプレナーシップ、リーダーシップ・マネジメント、セールス、アジア経済など、各校の特色にあわせた授業を選択科目として履修するのが一般的です。
授業の進行は、実際の企業で起こったケーススタディを題材に、生徒同士でプレゼンを行う中でディスカッションなどを行ったりし、見識を深めるパターンが主流です。
もちろん、教授が一方的に生徒の前で話す講義形式のクラスも一定数あります。
MBA取得から卒業のスケジュールについて
一般的には2年制のMBAが主流ですが、大学によっては10ヶ月〜1年半で授業が終了するスクールもあります。
また、フルタイムで朝から授業を取るコースもあれば、働きながら学ぶ方向けに、平日夜や土日に授業を開講するパートタイムコースも存在します。
1年制のMBAですと、夏休みなどが1週間くらいと短かったりしますが、2年制ですと長期休暇が1~2ヶ月あったりします。
学生は長期休暇の間に、インターンなどを行なったりするのが一般的です。
MBAの入学試験について
大学にもよりますが、上司の推薦状、GMATやTOEFLなどの英語のスコア提出、エッセイと呼ばれる志望動機やMBA卒業後のプランなど論文のようなものを提出、そして面接をクリアする必要があります。
MBAにおけるGMAT、GREなど、各種試験対策を知りたい方はこちら
日本でMBA取得について
一橋大学、早稲田大学、慶応大学、神戸大学、グロービス経営大学院などのMBAが有名です。
フルタイムのコースを用意している大学もありますが、働きながら学ぶパートタイムの方も多数です。
パートタイムの学生は年齢層も多種多様で、40代の方もいらっしゃれば、20代の方も在籍されています。
また職種も様々で、かつ各企業の第一線で活躍されている方が多く、非常に優秀な方が学びに来られています。
授業は日本語だけでなく、大学によっては英語のコースも用意されています。
海外MBAの取得について
MBAランキングにあわせ、欧米のMBAが依然人気があるものの、アジアのMBAも徐々に盛り上がりを見せています。
特にシンガポール、香港、上海のMBAは日本人も集まりやすいです。
高い英語力が求められる
トップビジネススクールになるほど、GMATやTOEFLなどで高得点を出すことが求められます。
欧米でランキングトップ10に入るようなビジネススクールに入学したい場合は、GMAT700点、TOEFLでも100点以上を求められるケースが大半です。
※ビジネススクール=経営大学院
MBA取得に年齢は関係するのか?
国内外問わず、大学によってはMBA取得に年齢の高低が関係することもあるでしょう。
しかし、学生の年齢を気にせず、入学を許可する大学が多数あるのも事実です。
どうしてもご自身の年齢の高さが気になるのでしたら、希望する大学の入学審査官や現役学生などに聞いてみるのも手でしょう。
MBA取得の費用について
大学、国・地域、そして何年通うかによって費用はまちまちですが、1年制のスクールだと生活費込みで500〜800万円、2年制だと1,600万円前後が相場でしょう。
もちろん、大学からであったり、民間・公的団体の奨学金もありますので、これらを上手に活用すれば留学費用も格安で抑えることができます。
上記の通り、卒業には相応の費用がかかりますので、卒業後の費用対効果をご自身でしっかりシュミレーションした上で、MBA留学を検討しましょう。
MBA留学における奨学金取得について
社費の方はまだしも、私費でのMBA留学はお金との戦いです。
つまり奨学金獲得はMBA取得に向けて非常に大きなイベントといえます。
そこで大学からの奨学金取得のマインドセットをお伝えしますが、『奨学金取得は厚かましく交渉する』ことをおすすめします。
厚かましいなんて私にはできない・・・
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、お金がネックで留学中に思ったような活動ができないのは、もったいないでしょう。
都市伝説の部類かもしれませんが、ある日本人留学生はGMAT580点で欧米TOP5のスクールに入学されました。(TOP5のスクールで580点の合格は奇跡と言えるでしょう。)
その方は奨学金をタダにするよう、当該MBAオフィスに交渉をもちかけたところ、断られたため、MBAの学部長と交渉させるよう大学側に要求し、学部長と面談。
結果的に学部長の許しを得て、学費に対する奨学金すべてを獲得されることに成功されました。
このようなケースは稀かもしれませんが、かくいう私もこのマインドセットを真似て、学費に対する30%の奨学金と、格安の学生寮に住む権利をいただきました。
海外では物事がきっちり決まっていないケースもあるので、交渉すれば対応してくれることもしばしばです。
こんな事を言ったら相手にどう思われるか?
という気持ちも大事ですが、『とりあえず言ってみる』の精神も大事でしょう。
MBAランキングについて
Financial Timesなどが発表するMBAランキングは、大学選びの指標になるでしょう。
Financial Times Global MBA RankingのURL:
http://rankings.ft.com/businessschoolrankings/rankings
しかし、MBAランキングに固執するあまり、大学の実情を無視してしまうのは、後で大学のカルチャーと合わず苦しむケースが起こりえます。
そうならないように、ランキングは参考程度にとどめ、大学の校風や学生の雰囲気、そして希望する大学で何ができるかを吟味されるとよいでしょう。
日本のMBA
国内MBAでは一橋大学、早稲田大学、慶応大学、神戸大学、グロービス経営大学院、名古屋商科大学などが様々なランキングに顔を出すケースが見受けられます。
海外のMBA
ハーバード大学、オックスフォード大学など、欧米のMBAがランキング上位を占めますが、昨今ではアジアのMBAも上位にランクインしています。
MBA取得のメリット
MBA取得の最大のメリットは、なんといってもMBAで出会う人脈です。
実際に、MBAで出会った学生とビジネスでつながることも充分に有り得ます。
そして、MBAで培った横のつながりは、ビジネスの情報交換でも活かされることとなり、あなたのビジネスライフを確実に豊かなものにするでしょう。
また、海外でMBAを取得される場合は、確固たる英語力が身につくでしょう。
日本人にとって英語は言葉の構造が間逆なためか、英語を上手に話すには一苦労でしょう。
MBAでは英語を駆使しないと、授業中に議論に参加できないのはもちろん、卒業もままならない環境です。
そのMBAで磨かれた英語は、充分国際ビジネスの中で活かせますし、外国人の前で堂々とビジネスができる英語が習得できるでしょう。
MBA取得のデメリット
MBA取得者に対し、偏見の目を持つ方が一定数いらっしゃるのは事実です。
MBA取得者は仕事で使えないし、どうせ勉強という名を借りて遊んできただけ
MBAホルダーは机上の空論を並び立てて何もしない
という意見を聞くことが時折あります。
こういった意見を持つ方と一緒に仕事をするのは、非常にやりづらいですし、自身がMBAで培った経験を発揮するのも大変かと思います。
もしMBA取得者だからという、偏見でしか物が見れない上司などに当たった場合は、部署の異動を希望する、もしくは転職するのも一つの手です。
ビジネスマンなのですから、あなたの能力が最大限発揮できる環境で働きましょう。
その他、社会人留学のリスクとリターンを検討したい方はこちら
MBA取得後の転職活動について
逆にMBAを取得したというのを最大限評価する企業・人事の方は多く、MBAを取得したことで転職の間口が広がることも充分あります。
さらには、今まで国内向けにしか仕事ができなかった方が、MBAを通じてスキルを磨き、投資会社に入社してアフリカに駐在など、MBAに行かなければ出会うことのない職種に就けるのも事実です。
MBAを通じて大きくキャリアを変えることは可能と言えるでしょう。
MBA取得の価値について~取得しても意味がない?~
このようにおっしゃる方が世の中にいますが、本当にそうでしょうか?
MBAで得た知識・経験は目に見えないので分かりづらいですが、MBAが実際のビジネスで活きることは山程あります。
人事手法、モチベーション向上、経営哲学、ビジネスの失敗事例など、学んだことは実際のビジネスで指針となったりします。
もしあなたがMBA取得を考えている中、MBAなんて意味がないとおっしゃる方が現れたら、絶対に流されないでください。
MBAで得た知見を活かすかどうかは他人ではありません。
あなたが活かすか決めるのです。
まとめ
期間、学校、国・地域によってMBAで得られるものは大きく変わってきますが、MBAも使い方次第で大きくあなたの武器になるでしょう。
もしMBAに興味があり、受験にを検討されているのでしたら、まずは各大学の説明会などに参加され、先輩の声などを聞くと良いでしょう。
そこでもしMBAが自身のキャリアを豊かにすると感じるのでしたら、ぜひともチャレンジしてみてください。
人生は一度きりです。
チャレンジしないで後悔するより、チャレンジして悔いのない人生を送ってください。
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